TypeSafe AI / Jev使いどころを、ひと目で。

言葉を読み、
次の処理を決める。

Jevは、TypeSafeのAIモデル。文章や文脈についての質問に、分類・点数・確率で答えます。その結果を使って、ソフトウェアが情報を選び、確かめ、次の処理へ進みます。

ユースケースを探す

5つの活用領域/19の具体例

概要の出典:TypeSafe Introduction ↗

From language to decisionsJevの役割
INPUT
判断の材料文書・会話・検索候補
JUDGE
jev明示した基準で
意味を判断する
OUTPUT
分類Choice
点数Score
確率Noul

返ってきた値をもとに、コードが処理を進める。

01 / About

Jevとは|LLMとの違い

公式ドキュメントで確認できた範囲で、Jevの正体とLLMとの違いを整理します(2026年9月28日確認)。

文章を作らない、判定専用のモデル

JevはTypeSafe AIが提供するAIモデルです。同社はJevを「System Oneモデル」の最初の1つと位置づけています。

LLMと同じように自然な文章を読み取りますが、返すのは型の決まった答えと確率だけです。返信の文章や説明文、コードは書きません。

「System One」という考え方

名前は行動経済学の本『ファスト&スロー』で広まった「速く直感的な思考(システム1)」に由来します。数秒で下せる判断をJevが受け持ち、迷うものは人や推論型のモデルへ回す、という分担です。

公式は大きな判断を小さな質問に分け、答えをコードで組み合わせるよう勧めています。優先度が変わったときは、文章の指示を書き直さず、コードの係数を変えればよい、という考え方です。

確率が「較正」されている

Jevは答えに付く確率が実際の当たり外れに合うよう訓練されています。これを較正と呼び、「90%」と答えたものを集めると約9割が当たる状態を目指します。

ただし公式も、較正は多数の予測で見た性質で、1件ごとの答えが正しいとは限らないと書いています。確かさを0〜1で表すconfidenceが付くのは、選択(Choice)と採点(Score)の答えだけです。

LLMとの違い

観点JevLLM(一般的なもの)
返すもの選択肢・点数・確率文章・コード
1回の呼び出し複数の質問を、同じ材料に対して並行で判定1つの応答文を順に書く
答えの確かさ確率とconfidenceが数値で返る文章からは読み取りにくい
入力テキストのみ画像や音声を扱えるものもある
自社データでの追加学習できない(全員が同じモデル)モデルによってはできる

内部の構造(アーキテクチャ)は公開されていません。公式が明かしているのは、RLCDという方法で較正された判定を返すよう訓練したことまでです。Jevの読み方についての公式表記は、当社が確認した範囲では見つかりませんでした。

Jev そのものの説明(読み方と名前の由来・仕組み・料金・始め方)は、入門記事「Jevとは?判定専用モデルの仕組み・料金・始め方」にまとめています。

出典:公式 System One ↗ 公式 Confidence ↗ 公式 Models ↗ 公式 Introduction ↗

01

業務の自動化

意味の判断を、処理の分岐に。

02

リアルタイム処理

ゲームやUIの、その場の判断に。

03

大量データの分析

膨大な文章の、選別や特徴抽出に。

05

AIの実行基盤を改善

モデル選択や文脈取得の判断に。

公式の大分類を意訳。「AIの実行基盤」は、原文のHarness Engineeringに対応。出典 ↗

03 / Use case finder

どんな仕事で使える?

公式の19例を、探しやすい4分野に整理しました。

19 / 19 件を表示

コンテンツ・知識02

研究支援

論文の選別や、引用の裏付けを確認する。

論文 / 引用 / 検証
AI・開発基盤03

モデル振り分け

依頼の難しさに応じて、使うLLMを選ぶ。

分類 / ルーティング
AI・開発基盤04

LLMガードレール

AIの入出力やツール操作を点検する。

安全性 / 検証
AI・開発基盤05

意味を読むコード検査

コードや文章がチームの基準に沿うか調べる。公式の補足:Jevはコードを書くモデルではなく、コードが決めたルールに合うかの判定に使います。Jevを組み込むコードをコーディングAIに書かせるための公式スキルもあります。公式 ↗

Lint / CI / 品質
コンテンツ・知識06

予測モデルの特徴量抽出

文章の意味を、予測に使える数値に変える。公式の実装例:ワインの批評2,000件に38の質問をして数値に変え、評点を予測しました。誤差(RMSE)は1.77で、単語の数で読んだ場合の2.47より小さくなりました。公式 ↗

機械学習 / 特徴量
審査・リスク07

採用支援

職務に関係する基準で、候補者との適合を調べる。

人材 / 適合度
顧客・成長08

見込み客の発見

顧客像との適合や購買意向で優先度を付ける。

営業 / リード
顧客・成長09

顧客サポート

問い合わせの意図や緊急度で担当を振り分ける。

問い合わせ / 対応
審査・リスク10

保険金請求

請求の複雑さや不足情報を見て、確認先を決める。

書類 / 審査
審査・リスク11

金融犯罪の検知支援

不審な取引の兆候を拾い、調査の優先度を付ける。

取引 / 不正兆候
審査・リスク12

法務・コンプライアンス

契約や表現を、明示した要件と照合する。

契約 / 要件確認
コンテンツ・知識13

EC・マーケットプレイス

商品情報を整え、不適切な出品の兆候を探す。

商品 / カタログ
コンテンツ・知識14

コンテンツモデレーション

独自の基準で、投稿の許可・確認・制限を分ける。

投稿 / 運営
顧客・成長15

広告

広告表現の適切さや、遷移先との整合を調べる。

広告 / 表現確認
コンテンツ・知識16

ゲーム

チャットの問題や、プレイヤーの不満を捉える。

チャット / 体験
審査・リスク17

リスク評価

報告書などからリスクの種類や重大さを読み取る。

リスク / 優先度
顧客・成長18

需要予測

問い合わせなどの購買意向を、需要予測に加える。

需要 / 予測
コンテンツ・知識19

ナレッジグラフ

情報同士の関係を分類し、矛盾を見つける。

知識 / 関係性

分野分けは本ガイド独自の整理です。原文は活用アイデアの一覧で、導入実績の一覧ではありません。

19例の原文 ↗

04 / In practice

ひとつの判断を、処理につなぐ。

以下は理解のために作成した模式例です。実際の推論結果ではありません。

01 / 入力

「注文した商品が届きません」

顧客からの問い合わせ

02 / Jevの判断

問い合わせの分類 → 配送

Choiceで、用意した選択肢から選ぶ。

03 / コードの処理

配送担当のキューへ

分類結果に対応する処理へ振り分ける。

Jevが判断の材料を返し、アプリ側のルールが行動を決めます。

関連する公式の設計パターン ↗

05 / Building blocks

使い方の基本は、3つの質問。

基準をはっきり書き、ひとつずつ聞く。
複数の判断は、コードで組み合わせます。

Choice

どれに当たる?

決めておいた選択肢から、該当するものを選ぶ。

例:問い合わせの担当は、配送・請求・その他?
選択結果 + 確率分布 + confidence

Score

どのくらい?

順序のある評価基準に沿って、程度を採点する。

例:この検索候補は、質問にどれくらい関連する?
点数 + 確率分布 + confidence

Noul

当てはまる?

ある条件が成り立つ確率を、0〜1で返す。

例:このメッセージは、迷惑投稿に当たる?
確率(0〜1)

質問型の説明:公式Introduction ↗ 例文は本ガイドで作成。

組み合わせてできる
10のタスク

  • 分類
  • 検出
  • 採点
  • 振り分け
  • 検索
  • 情報取得
  • 順位付け
  • 検証
  • 機械学習の特徴量抽出
  • 構造化データ抽出

不確かな判断は、確認の処理へ。 ChoiceとScoreのconfidenceは、回答の確かさを表す指標です。自動処理する範囲や、人に確認を戻す条件を、用途に応じてコードで決めます。 詳しく ↗

06 / Input

入力の形式(stateと質問)

Jevに渡すのは、判定する材料(state)と質問の2つです。

判定する材料(state)

stateはテキストだけを受け付けます。使える形は文字列・JSONのオブジェクト・テキストの配列の3つです。画像・音声・動画は受け付けないので、先に文章や項目に直してから渡します。

形式向く内容例
文字列1通のメッセージや記事「カードが2回請求されました」
オブジェクト名前付きの項目や、関連する記録{"message": "…", "order_id": "A-104"}
配列メッセージや記録の並び["こんにちは", "…"]

公式は各部分に名前を付けられるオブジェクト形式を基本として勧めています。比べて判断したい情報(問い合わせ文と規定など)は、1つのstateにまとめて入れます。

質問は3つの型を混ぜられる

質問は選択(Choice)・採点(Score)・当てはまるか(Noul)の3型です。1回の呼び出しに、型の違う質問を複数入れられます。

質問はそれぞれ独立して、同じstateに対して並行で判定されます。公式は質問を増やしても応答時間はほとんど変わらないと書いています。

長さの上限

1回の呼び出しはstateと全部の質問を合わせて64Kトークンまでです。stateと一番長い質問の組み合わせは、32Kトークンまでです。公式はstateが長くなるほど精度が変わる点にも注意を促しています。

出典:公式 State ↗ 公式 Models ↗(2026年9月28日確認)

07 / Pricing

料金と始め方

料金は公式の表示、費用の目安は当社の実測と見積りをもとにした計算です。

料金

公式の料金は、入力100万トークンあたり0.042ドルです。出力は無料で、費用は入力のトークン数だけで決まります。対象は現行版 jev-1.13.0 です(2026年9月28日確認)。

無料で使える枠(クレジット)の有無は、当社が確認した公式ドキュメントには載っていませんでした。

月の費用の目安

1回に渡すトークン数ごとに、公式の料金で計算しました。出力は無料なので、入力だけで計算しています。

使い方1回の入力月1万回月10万回
短い文に「はい/いいえ」を1問(当社実測)約310トークン約0.13ドル約1.3ドル
検索候補20件の並べ替え(当社見積り)約4,800トークン約2ドル約20ドル
資料1件の読み取り検証(当社実測)約14,000トークン約5.9ドル約59ドル

経由するサービスによって、料金や上限の扱いが変わることがあります。Vercel AI Gateway経由で使う場合は、同社の表示も確認してください。

始め方(4ステップ)

  1. Playgroundで試します。公式コンソールにログインし、文章を貼って質問を足します。コードを書かずに結果を見られます。
  2. APIキーを作ります。コンソールでキーを発行し、環境変数 TYPESAFE_API_KEY に入れます。
  3. SDKを入れます。Pythonは pip install typesafe-sdk(3.10以上)です。JavaScriptは npm install @typesafe-ai/sdk です。SDKを使わず、HTTPで POST /v1/systemone を呼ぶこともできます。
  4. Vercel AI Gatewayを使う場合は、モデル名に typesafe-ai/jev を指定します。当社はこの方法で呼んでおり、TypeSafe AIのコンソールは使っていません。

出典:公式 Quick start ↗ 公式 Client SDKs ↗ 公式 Playground ↗

当社の呼び出し方

当社は判定したい文章と質問を渡すだけの小さな呼び出し用スクリプトを使っています。質問は「はい/いいえ」「選択」「採点」の3形式で、複数をまとめて1回で聞けます。

返ってくるのは、答えと確率、使ったトークン数、かかった時間です。1回あたりの応答は約0.4秒です。経由サービス側でデータを保存しない設定も付けています。

版を固定する

モデル名には、版を固定した jev-1.13.0 と、最新の正式版を指す jev-latest があります。jev-latest は新しい版が出ると向き先が変わり、こちらが何もしなくても答えが変わることがあります。

公式は閾値を調整したら版を固定し、移行は自分の都合で進めるよう勧めています。応答には答えた版が入るので、結果と一緒に記録しておくと後で比べられます。

08 / How to choose

LLM・小型モデル・ルールとの使い分け

当社は1つの判断を安い手段から順に回し、決まらない分だけ上の手段へ送っています。

手段向く判断速さ費用当社での担当
ルール(プログラム)計算や一致確認で答えが決まる判断一瞬ほぼ0値と引用元の文が資料にあるかの確認、型番・年式の一致確認、料金の計算
専用の分類モデル同じ種類の判定を大量に。学習用の正解データがある場合速い学習と運用の手間がかかる使っていない
Jev選択肢を書き出せる、意味の判断。学習データは不要約0.4〜0.5秒(当社実測)1回 約0.00001〜0.0006ドル(当社)資料全文に照らした値の確認、検索候補の並べ替え
小型のLLM文章にする、値を抜き出す数秒(当社の試作で2〜3秒)1資料 約0.05ドル(当社)資料からの値の抜き出し、写真の文章化
上位のLLM画像を見る、込み入った判断当社は未計測落ちた値だけで18資料 約13ドル(当社)Jevで決まらなかった値の画像判定

当社の3段判定(機械確認 → Jev → 上位モデル)では、18資料・817値で採用した値の誤りは0件でした。試行ではJevを間に置いたことで上位モデルに見せる値を絞れました。

迷ったときは「答えを選択肢で書き出せるか」で決めます。書き出せればJev、文章が要るならLLM、計算で出せるならルールです。

09 / Public cases

公開されている活用事例(出典付き)

2026年9月に公開された事例から、使い方が読み取れるものを選びました。数字は出典に書かれた値で、当社が確かめたものではありません。

該当:活用領域の全体

開発元の発表:文章を作らない判定モデル

開発元TypeSafe AIのCEOが2026年9月15日に発表した判定モデルです。文章は書かず、選択肢ごとの確率を返します。4つの業務フローの平均精度は67.8%で、GPT-5.6 Sol(74.1%)には届きませんが、LLMより20〜200倍速く、40〜400倍安いとしています。料金は入力100万トークンで0.042ドル、出力は無料です。売りは精度より速さと費用です。

出典:開発元CEOのX投稿 ↗(2026年9月17日確認)

当社の確認状況:同じモデルの速さと費用を当社で実測済み(下の「当社の実測」(a)(b))

該当:EC・マーケットプレイス

公式の実装例:2つの商品カタログの名寄せ

ビールの2つのカタログから作った450組の候補ペアを、同じ商品かで判定する例です。2商品の名前・醸造所・スタイル・度数を渡し、関係の近さを0〜2の点数で、名前などの一致を個別に聞きます。0.5と1.5を境に分けた結果は、統合40組、人手確認50組、別物360組でした。精度の数値は載っていません。境目に近い組を人手に回す分け方は、名簿の重複チェックにも使えます。

出典:公式クックブック entity_alignment ↗(2026年9月20日確認)

当社の確認状況:当社未検証

該当:活用領域の全体

LayerX:社内勉強会で使い道を集める

30分の勉強会にエンジニア50人以上が集まり、Jevの紹介とデモの後、20分で使い道を出し合った報告です。サービスに組み込む案は50件を超え、「この書類は契約書か」「この申請は自動承認してよいか」といった判定が例に挙がっています。確信度が高い判定はほぼ正解で、低い判定は実際に間違っていたとして、高ければ自動処理、低ければ人か重いモデルへ回す設計を勧めています。正答率などの数値は示されていません。

出典:LayerX 開発者ブログ ↗(2026年9月18日確認)

当社の確認状況:当社未検証

該当:意味を読むコード検査 ほか

国内の個人がまとめた活用例30本

海外を中心とした試作や関連動画30本を、ブラウザ操作、業務の道具、ゲーム、売買ボットまで整理した記事です。PRを14項目の確率判定で点検する例は1件約0.00007ドル、配信コメントを質問・感想・要望に分ける例などが並びます。数字は投稿者の報告値で、記事は完成した製品の紹介ではないと断っています。自分の仕事で試すなら、文章を決まった区分に分ける作業から始め、人の判定と比べるよう勧めています。

出典:X の記事投稿 ↗(2026年9月18日確認)

当社の確認状況:当社未検証

該当:顧客サポート

解説動画:メール100件の分類デモ

架空の雑貨店に届いたサポートメール100件(AIで作った文面)を、問い合わせ・クレーム・お礼・その他に分け、急ぎかどうかなども判定するデモです。100件を1件ずつ順に処理し、27.6秒(1件平均221ミリ秒)で終えました。同じ20件では、他の3モデルの26.6〜45.7秒に対し、Jevは6.7秒でした。Jevとの一致は20件中18〜20件ですが、正解と比べた結果はなく、自作デモの数字です。

出典:YouTube の解説動画 ↗(2026年9月18日確認)

当社の確認状況:当社未検証

該当:見込み客の発見

閲覧中の様子に合わせて接客を変えるLP

料金プランのページで、カーソルの往復や滞在時間から閲覧者の迷いや関心を推定し、接客を変える試作です。「BusinessとProのユーザー数を行き来」といった動きの要約をJevに渡し、「違いを整理」「サポートを案内」などの対応を選びます。画面には迷いの推定16%などの値と応答581ミリ秒が出ますが、当たり外れの数値はありません。投稿者は説明を補う・比較を勧める・見守るの使い分けを示しています。

出典:X の投稿(デモ動画) ↗(2026年9月18日確認)

当社の確認状況:当社未検証

該当:モデル振り分け

複数のAIの報告を、上位モデルの前で仕分け

複数のコーディングAIを動かす管制ツールで、各AIの報告ごとに「介入が要るか」をJevに聞き、要るものだけ上位モデルへ回した記録です。6件の確認で、トークンは33万から14万、処理時間は148秒から71秒に減りました。ただし上位モデルが6件をまとめて読むだけで半分に減っており、Jevを足した差は16%です。Jevが迷った報告も上位へ回し、承認や権限の変更は任せていません。計測はどれも1回だけです。

出典:X の投稿(記事つき) ↗(2026年9月19日確認)

当社の確認状況:当社未検証

該当:検索・情報取得

サイト内リンクの候補を、はい/いいえで判定

自社サイトの586ページそれぞれについて、15の目的ページへリンクを張るべきかを判定させたデモです。話題の関連と、リンク文にできる語句があるかを聞き、8,790組を45.1秒・約0.21ドルで処理したと表示されています。同じ時間でClaude Opus 5は21ページまでで、1.43ドルでした。画面には「simulated run」とあり、判定の正しさは検証されていません。

出典:SEOツール開発者のX投稿 ↗(2026年9月19日確認)

当社の確認状況:当社未検証

該当:ゲーム/意味を読むコード検査

検証リポジトリ:Jevが効く問題の形

あるエンジニアが、Jevが効く問題と効かない問題を実験で分けた資料です。合法手のように選択肢をその場で並べられる判定では、対戦ゲーム489回とチェス37手で反則が0でした。順序のある判定は、選択式から点数式に変えると正解が19/24から23/24に増えています。1行の規則で済む監視の振り分けでは、規則の誤り0に対しJevは誤りが6〜27件でした。計算で出せる答えはコードに任せる、とまとめています。

出典:あるエンジニアの GitHub リポジトリ ↗(2026年9月24日確認)

当社の確認状況:同じ型を当社で実装済み(下の「当社の実測」(c))

該当:検索・情報取得

サイト内検索の結果を並べ替える

Go言語の機能提案を週ごとにまとめたサイトの検索に、Jevを組み込んだ個人の記事です。ベクトル検索で候補を20件に絞り、記事ごとに質問との関連を0〜1でJevに聞いて、0.2以上を高い順に返します。費用は1検索あたり約0.0002ドルです。速さは連続して呼ぶと数百ミリ秒、間隔が空くと1秒を超えるそうです。精度は数値で測っておらず、Google検索との結果の違いを例で示しています。

出典:Zenn の個人記事 ↗(2026年9月27日確認)

当社の確認状況:同じ型を当社で実装済み(下の「当社の実測」(b))

該当:見込み客の発見

営業リストの候補を1人ずつ判定

外部データから集めた320人を、条件に合うかどうかで1人ずつJevに判定させ、96人に絞るデモです。画面では判定にかかった時間が37.2秒、費用が0.0113ドルと表示され、残った人には0〜100の見込み点数も付けています。電話番号などのデータ取得は別の道具の担当で、番号探しまで含めた96人分の費用は1.49ドルとしています。判定が正しかったかを示す数値は、動画にはありません。

出典:データ取得ツール開発元のX投稿 ↗(2026年9月25日確認)

当社の確認状況:当社未検証

10 / Our results

当社の実測(2026年9月)

当社が自社の仕組みでJevを使った結果です。数字は当社の条件での実測で、条件が変われば結果も変わります。

(a) 資料から読み取った値を、3段で確かめる

製品仕様の公開資料から、小型モデル(Claude Haiku 4.5)で数値を抜き出しました。抜き出した値は、下の3段を通ったものだけ採用します。通らない値は空欄のまま残します。

段階担当結果費用
抜き出し小型モデル18資料から817値1資料 約0.05ドル
1段目:機械確認プログラム(値と引用元の文が資料にあるか)抜き出しの誤り9個のうち4個を止めましたほぼ0
2段目:文脈の判定Jev(資料全文に書かれているか・閾値0.95)文字の違いは99.9%見抜けました。表の区切りの読み違いは見逃しました1資料 約0.0006ドル
3段目:画像の判定上位モデル(ページの画像を見せる)誤り9個をすべて止め、落ちた正しい値の96%を救いました落ちた値だけ。18資料で約13ドル

3段を通した結果、採用した値の誤りは0件でした。正しい値の99%を採用し、残り1%は空欄です。

公式の分類では、活用領域「AIの結果を検証」に当たります。

(b) 検索サジェストの並べ替え

自社で運営する分析ツールで、名前の入力候補を並べ替える処理にJevを使っています。先に手元の一覧で文字の一致を調べて候補を出し、Jevの結果が届いたら並べ替えます。本番で稼働中で、Jevの応答は約0.5秒です。

公式の分類では、ユースケース「検索・情報取得」に当たります。

(c) 写真から料金を出す試作

写真を画像対応の小型モデルで文章にし、Jevが決まった質問で判定する構成です。金額は判定をもとにプログラムが料金表で計算し、AIには直接出させません。3段がつながって動くことを確かめ、文章にする工程の分だけ2〜3秒遅れることも分かりました。

公式の分類では、活用領域「リアルタイム処理」に当たります。

(d) 検討中の使い道(案)

社内の経費処理では、明細を1行ずつ店の区分に照らして判定する案を準備しています。まだ動かしていません。

診断型のLPでは、回答に合わせて、用意した文章や部品からJevが選ぶ案があります。Jevは文章を作れないので、表示するのは定型文か、別のモデルが作った文です。

公式の分類では、経費の案はユースケース「法務・コンプライアンス」、LPの案は「見込み客の発見」に近い形です。

11 / Japanese

日本語の精度

当社の実測、第三者の検証、公式の見解を分けて載せます。

当社の実測(日本語の資料)

日本語の資料から読み取った値の検証では、文字の違いを99.9%見抜きました。一方で、表の区切りの読み違いは見逃し、閾値0.95を超えて通った誤りもありました。

当社で誤りが出たのは、言葉の意味よりも表の構造を読み取る場面でした。

第三者の日本語ベンチマーク(当社未検証)

IVRyのテックブログが、日本語の評価セットでJevを検証しています(2026年9月25日公開)。Jevは文章を書けないため、選択式の問題に絞っています。日本語は19セット・延べ77,781件、英語版を含めると24セット・延べ104,758件です。

比較相手は日本語LLMのランキング上位2モデルです。試験問題では2モデルより10ポイント以上高く、文の関係の判定(自然言語推論)ではやや低い結果でした。

カテゴリJev 1.13gpt-oss-120bllm-jp-4-32b-a3b-thinking
自然言語推論(5セット)0.82680.84560.8431
質問応答(2セット)0.52790.49610.5444
常識推論(3セット)0.88620.89080.8877
日本語の試験問題(6セット)0.77200.61890.4817

比較モデルの値はランキングの公開値で、例を見せる数などの条件がそろっていません。記事自身も、試験問題だけが高い理由は分からないとしています。検証の費用は約2.7ドル(入力 約6,300万トークン)でした。

出典:IVRyテックブログ(Zenn)「日本語ベンチマークでJevの性能を検証する」 ↗(2026年9月28日確認)

当社の確認状況:当社未検証

公式の見解

公式は英語が主な学習言語で、精度も英語が最も高いと書いています。日本語などの他の言語も扱えますが、同じ水準ではありません。日本語で使う前に自分のデータで試し、振り分けではconfidenceをよく見るよう勧めています。

出典:公式 Models(Language support) ↗

12 / Speed

速さの実際

当社の実測と、公式の上限・宣伝の数字を分けて載せます。

当社の実測

当社の運用では、1回の応答は約0.4〜0.5秒です。短い文に1問を聞いた試験では、続けて呼んだ2回目以降が0.42〜0.58秒でした。しばらく間が空いた最初の1回は、約1秒かかりました。

公式の上限

公式の上限は毎秒10万トークン、毎秒80リクエストです。超えると「429 Too Many Requests」が返り、公式SDKは間を置いて自動で再試行します。公式は需要が多いため上限は予告なく変わることがあると書いています。

応答時間の目安は、公式ブログには70〜500ミリ秒とあり、ドキュメントの仕様表には載っていません。

出典:公式 Models ↗(2026年10月4日確認)

「193.6倍速い・444.6倍安い」について

公式サイトのトップには「193.6倍速く、444.6倍安い」とあります。注記は「System Oneに向く作業の流れでの比較」です。例として、Jevは0.114秒・0.000081ドル、LLMは8.566秒・0.013880ドルと示されています。

どのLLMとどの作業で比べたかは、トップページの文面からは確認できませんでした。当社はこの数字を検証していません。

出典:TypeSafe AI 公式サイト ↗(2026年9月28日確認)

13 / Cautions

使う前の注意点(当社が踏んだもの)

当社が実際に使って分かったことです。公式の説明と合わせて読んでください。

14 / Research

論文・技術背景

論文は要旨(abstract)で確認できた範囲だけを要約しています。

論文「JEV vs. LLMs as Rubric Judges」

2026年9月24日にarXivで公開された、研究者2名の論文です(arXiv:2609.29769)。採点基準に沿った審査で、JevがLLMの代わりになるかを調べています。7つのベンチマークから作った9つの採点パネルで、速さ重視の3つのLLMと比べました。

正解率がLLMと有意に違ったのは、27組の比較のうち8組です。はい/いいえの基準ではJevが上回ることが多く、段階評価の基準では下回りました。残りの多くは、差がはっきりしませんでした。

9パネルの合計で、LLMはJevより費用が16〜325倍、時間が28〜350倍かかりました。一方、Jevが自信を持って間違えた問題は、LLMもほぼ同じように間違えています。そのため「Jevで判定し、迷う分だけLLMへ回す」構成でも、正解率の上積みは最大2.7ポイントでした。値は2026年9月28日の改訂版(v2)のもので、初版では費用が29〜325倍、時間が30〜220倍、上積みが最大1.5ポイントでした。

当社でも、同じ文字情報を別のモデルに読ませて照らし合わせる方法では、誤りを1つも止められませんでした。そこで3段目は、ページの画像を見せる方式にしています。

出典:arXiv:2609.29769 ↗(2026年10月4日確認・v2の要旨のみ)

技術背景

公式によると、JevはRLCDという方法で、較正された判定を返すよう訓練されています。顧客のデータで追加学習はしておらず、全員が同じモデルを使います。

公式は顧客のリクエストや応答をJevの学習に使わないと書いています。内部の構造(アーキテクチャ)やモデルの大きさは、当社が確認した範囲では公開されていません。

出典:公式 Models ↗ 公式 AI primer ↗

15 / FAQ

よくある質問

ChatGPTやClaudeの代わりになりますか?

なりません。Jevは文章もコードも書かず、判定だけを返します。公式も、コーディング用AIの中身を置き換えるものではないと書いています。文章はLLM、判定はJevと分けて使います。

料金はいくらですか。無料で試せますか?

入力100万トークンあたり0.042ドルで、出力は無料です。公式コンソールのPlaygroundで、コードを書かずに試せます。無料で使える枠の有無は、公式ドキュメントでは確認できませんでした。

日本語の精度はどうですか?

公式は英語の精度が最も高く、他の言語は同じ水準ではないとしています。当社の日本語資料では文字の違いを99.9%見抜いた一方、表の区切りの読み違いは見逃しました。自分のデータで試してから使ってください。

画像やPDFは読めますか?

読めません。受け付けるのはテキストだけです。PDFは文字を取り出すか、画像を別のモデルで文章にしてから渡します。当社は写真の試作で、画像を読める小型モデルを前に置きました。

confidenceはどこまで信じてよいですか。閾値はどう決めますか?

confidenceは確かさの目安で、1件ごとの正しさを約束するものではありません。当社は閾値を0.95にしましたが、0.96〜0.97で通った誤りもありました。下回った値は捨てずに上位モデルへ回し、表の多いPDFは全件を画像で確かめています。間違えたときの損が大きい操作ほど、閾値を高くします。

Vercel AI Gateway経由と公式APIは何が違いますか?

公式APIは、TypeSafe AIのコンソールで作ったキーで POST /v1/systemone を呼びます。Vercel AI Gateway経由は、同社のキーでモデル名 typesafe-ai/jev を指定して呼びます。当社は後者を使っています。料金や上限の扱いは、それぞれの表示で確認してください。

lintやコードレビューに使えますか?

コードを書く用途には使えませんが、コードや文章が決めた基準に合うかの判定には使えます。公開事例には、PRを14項目で点検して1件約0.00007ドルという報告があります。計算で決まる検査は、従来のlintやテストに任せます。

論文はありますか?

あります。2026年9月にarXivで、採点基準に沿った審査でJevとLLMを比べた論文が公開されました。安く速い一方で、LLMと同じところで間違えるという結論です。

本番で使っている事例はありますか?

当社は検索サジェストの並べ替えを本番で動かしています。資料から読み取った値の検証にも使っています。公開事例の多くは試作やデモで、本番の数字が出ているものは限られます。

版が変わると結果は変わりますか?

変わることがあります。jev-latest は新しい版が出ると向き先が変わるため、同じ質問でも答えが変わりえます。閾値を調整したら jev-1.13.0 のように版を固定し、移行の時期は自分で決めます。